音楽をマンガで表現する方法
今回ご紹介するのは、マンガです。
木尾士目『はしっこアンサンブル』という作品です。
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概要はこんな感じです。
『げんしけん』の木尾士目が新たに描く工業高校×合唱の青春物語! 声にコンプレックスを抱える藤吉晃。声変わりから極端に低い声になった彼は、「声を使わない仕事に就けるかも」という理由もあって工業高校に進学した。しかしそこで、合唱部を作ろうと意気込む同級生・木村仁と出会う。木村は藤吉の声に魅力を感じ、「一緒に合唱やろう!!」と誘ってきた! リアルな工業高校の日常と、歌で人の心が繋がってゆく青春模様です!
Amazon紹介ページより https://www.amazon.co.jp/gp/product/B081759WZB
1~4巻まで出ていて、現在もアフタヌーンで連載中です。
講談社の紹介ページで、第一話が読めますね。
https://afternoon.kodansha.co.jp/c/hashikkoensemble/
このマンガの何がおもしろいんだろうと考えてみると、「音楽のおもしろさをマンガで伝える方法」だなと思ったんです。
マンガは音が出ないメディア
映画であれば、音楽のすばらしさは聴けばわかります。しかし当然ですが、マンガから音は出ません。メディアとして、マンガは音楽を扱うことに向いていない。そこをあえて音楽を題材にしたマンガを作ることが、そもそも挑戦的なことだと思います。
では、音楽をどう描いているのか?
実は、音楽理論の解説だったり、音響の仕組みだったり、また合唱の発声方法などを使って説明することで、美しい音楽とはなにか?ということを表現しています。
音楽自体はマンガでは表現できませんが、音楽についての理論や知識、ハウツーを知る楽しさがあるということですね。
構造としては、グルメマンガ『美味しんぼ』と似てるかもしれません。あのマンガも、食材のウンチクや、意外な調理法などを描くことで料理を表現しています。
その上での音楽シーン
そういった「美しい音楽とはなにか」という説明を十分にしたあとで、実際の合唱のシーンも描かれます。読者としてはきちんとした音楽理論の説明を知ったうえなので、シーンに説得力を持つことができます。
それに加え、キャラの魅力
もちろん音楽理論の説明だけでは、マンガとして退屈になってしまいます。
そこは百戦錬磨の木尾士目。
様々な魅力的なキャラクターたちが登場し、ストーリーもグイグイ引き込まれます。この辺は非常にうまいですね。このキャラクターたちをずっと見ていたいし、今後が気になります。
※このマンガ、実は楽しいだけじゃなくてけっこう闇成分も差し込まれます…。ここはけっこうギョっとするところですね。ほのかな不穏さが怖い。願わくば、みな幸せになってほしい…。
個人的に
にしティーは趣味でアカペラをやっているので、このマンガに出てくる歌唱法の訓練など、実際に参考になる情報なので、実践的に役に立つところもあります。
マンガで音楽理論や歌唱法を説明されると、とてもわかりやすい!
ということで、『はしっこアンサンブル』の紹介でした。まだ4巻しか出ていないので、十分追いつけますし、それほど負担にならないと思います。
ぜひ、手にとって見てください。
こちらで1話見れますので。
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