心のリファクタリング
プログラミングの用語で、リファクタリングというものがある。
リファクタリングとは「外部から見た時の挙動は変えずに、プログラムの内部構造を整理すること」です。リファクタリングによりシステムを長く使い続けることや、トラブル時の対応を早めることが可能です。
ECのミライを考えるメディア
同じようなことが、心にも言えるのではないかという話。
プログラムは継ぎ足しで作られていく
プログラムは作り始めは簡単だ。小さい段階では、ひとまず動くように作ればいいし、動くようなものができる。問題は、徐々に大きくなっていく時、機能をいろいろと追加していく時だ。
最初に作ったプログラム構造が制約となって、どんどん難易度が上がっていく。すべてが問題なく動くよう、プログラムの細部の動きを把握した上で、整合性が取れるようにプログラムを組んでいかなくてはならない。
そして、建て増し建て増しした老舗旅館のような構造物ができあがっていく。
一箇所の機能を直したいだけなのに、プログラムすべての整合性を確認しなければならなくなる。
あなたの車が動かないとしよう。点火プラグが点火せず、その点火プラグは溶接されていて、10個以上の別の部品に配線がつながっており、エンジンを据え付けるのにも使われている。この場合は、点火プラグを交換するよりも新しい車を買うほうが簡単だし、コスト効果も高いだろう。
レガシーコードからの脱却 (p.91)
だが、自分の心は買い換えるわけにはいかない。
心も継ぎ足しで作られていく
人間の心も、子供の頃にある程度形作られ、その上に建て増し建て増しで作られていく。いつの間にか、高コストで動きが遅い、そんな構造物になっていることがある。
そういった自分の心に無自覚だと、混迷した人生を送ることになる。
そんな心の中を整理整頓して動きを軽くするのが、自分の心と対話することだったり、瞑想だったり、ジャパニーズ伝統的な坐禅だったりするのではないかと思う。
日々ゴミも溜まっているし、定期的に心のリファクタリングを行っていく必要があるなと、自分の身を振り返ってあらためて思った今日このごろであった。